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CabaretM1

官能小説家、深志美由紀ブログ

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Gのカンバス

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今日も撮影バイトの合間に読書~。

睦月影郎先生の「Gのカンバス」を読了。
睦月先生の自伝的青春小説です。

面白かった~~!
ふだんの睦月先生の官能小説とはひと味違った切り口になっておりますが、これぞ間違いなく「睦月影郎」のルーツだと思わせる思春期の妄想とエロス、加えて青少年の葛藤とはつらつとした若さの誇りみたいなものが包み隠さず表現されていて、なんだか甘酸っぱいような気持ちになりました。


それにしても童貞少年というのはこれほどまでに悶々としているものなのでしょうか?
私も少女時代はそれなりにぐちょどろな妄想をしたりしていましたが男子を見るたび不埒な想像をしたりはしないわけで、というか女子は男子の肉体的特徴に具体的に欲情するということがあまりないので、やはりそれとは確実に違うわ!と感心しました。
もちろん全ての男の子がこうではなく、睦月先生ならではという部分もありましょうが…

さらに学校に忍び込んで酒盛りするところやカラッとした猥談の様子など、「あ~~、男の子だな!」と妙に眩しく感じます。
連れションとかオカズの見せっことかさ!男の子だよね!

このあたり、青春小説として本当に男性にしか分からない素晴らしい表現がされていると思いました。


あと、時代の変化は仕方ないことですが、高校生になったらこっそり煙草を吸い酒を飲む、それが決して不良ではなくて硬派な男子の大人への通過儀礼だった時代って良いなあって。

思春期に大人ぶらないと大人になれないじゃない?
最近精神が子供のままの成人が多いですが、その理由は青年期初期の過剰な子供扱いにあるのではないか、なんてことを考えてしまいました。

Gのカンバスの主人公如月君は高校を卒業するまでついに童貞のままですが、中身はたいへん成熟した思慮深く男気に溢れる青年です。

性的には年上の女性に手ほどきされたいと受身ではありますが、現実では咄嗟の時にしっかり女の子を守れる男らしさがある。
そこが、昨今の無気力な草食系男子とは一線を画していると思います。


ちなみに、個人的に一番萌えたのは彼が憧れの女子に勇気を出して告白するところでした。


やーなんか感想が尽きないな!
トルコ風呂に初めて行ったシーンなんかも実に正直で赤裸々で楽しかった。

とにかくなんというか、とてもいとおしい小説でした。

あの頃なんだか凄く眩しかった、憧れの「男子の世界」を垣間見ることができて、男性のみならず女性も充分に楽しめる作品だと思います。


男の友情って良いなー!
輝かしいな!

| もばいる | 15:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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