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官能小説家、深志美由紀ブログ

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花鳥籠

花鳥籠 (悦の森文庫)
花鳥籠 (悦の森文庫)



いよいよ発売になりました。団鬼六賞優秀作を受賞した拙著、「花鳥籠」。

おかげ様でデビュー作でございます。無双舎・悦の森文庫より。

(多分、地域によって数日の差があるかと。アマゾンでは20日頃かな)



平凡な主婦・寧子が、2ショットチャットで「S」と名乗る男に出会い、メールやチャットを通して調教されてゆく――

という話です。


ヴァーチャルとリアルの間をゆらゆらと彷徨いながら「平凡な」寧子が最後に選ぶのは、何か。

そんなことを考えながら書きました。



うーん、いろいろと説明しようかと思っていたんだけど、やっぱり恥ずかしいからいいや。




選考会では諸先生方にひたすら、「話はいいんだけど、とにかく抜けない」と評されたこの作品。

文庫化に当たって私もいろいろ解放しまして、こう、性癖をねっ。

包み隠さず曝け出して、脱いで脱いで、足しました、原稿用紙でまるっと60枚がとこ、濡れ場をば。


正直言ってほんとーに恥ずかしい。

丸見えです。

「うわあこの女、こんなこと考えてるのか」とかですね、あの、思ってもなまぬるい目で見守ってください。


官能を書くって、ふつうの文芸作品を書くよりも、自分の内面との戦いになるのね。

初めて知りました。

何しろ選考会では「これを書きながらこの人は濡れてない」って言われたのね。まあ自分でも欲情するようなものを書かなきゃならんだろうと。

だからこう、……書きました、そういうのを。ああ自分はこれで抜くっていうのを。そういう妄想を書きました(だからたぶん、ちょっと女性のエゴ的官能ではあるかもしれません)。

ら、なんかとんでもなくアレなものになってしまった。アレってなにって、それはアレですよ……ここで書くとアメブロに規制されちゃうソレですよ。

あくまでも妄想です。現実にしたら犯罪よみたいな……まあそういう……



とにかくだだ漏れてしまったソレですが、でもってそれを最初に「他人」(編集長・男性)に見せるのがもうほんとに恥ずかしくて……いや、あっちは人の妄想見慣れてるからへっちゃらでしょうけれども。

その最初の一歩がほんとうに勇気が要りました。ほんとうに。多分、作中で寧子が最初に野外放尿したときぐらいの勇気を振り絞ったと思います。

しかもさらにその妄想にくまなくダメ出しされるとあっちゃあ、いっそ殺してくれ!ってなもんですよ。


今思い出しても心臓が痛い。うう。


自分のアレ的妄想を人様にお見せするこの恥ずかしさは、まさにアレをお見せする恥ずかしさに匹敵するのではあるまいか。



そんな羞恥と戦いながら書き上げました作品でございます。

へんたいですいません。いきててすいません。

結構身を削りましたので、読んでいただけたら本当に幸いでございます。よろしくひとつお願いします。



表紙は画家の松原健治さんのイラストです。
陶酔した寧子の表情がまるで菩薩のような美しさ。ありがとうございました。


ぜひですね、あの、2冊くらい買っていただいて。

誰かにプレゼントでも。

ただし、異性にあげるとセクハラだから要注意だっ!!!



「花鳥籠」

http://musosha.hondana.jp/book/b88555.html





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