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官能小説家、深志美由紀ブログ

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ヒロインシンドローム

さて、なんやらいんたーねっとを検索してみると、5/20に発売する予定になっているらしい私の処女作、第一回団鬼六賞優秀作「花鳥籠」。


ようやく発売です、直しても直しても直すところばかりで、長かった……。

で、なんとか5月発売に間に合わせるべく、いま、最終段階の直しをやっているわけですが


いやあ

改めて読み返すとほんとに、性癖が、だ、だだもれでこわい。

こわいというか恥ずかしい。

恥ずかしいというかお前……お前頭大丈夫か。



あまり自分の作品について解説したりするのは気持ち悪いんだけど、とにかく、なんでかしらん、全編とおしていろんな女の子が「知らない男に無理矢理犯される」っつーシーンばっかりなのね。笑。

「顔も知らない男にいかされて恥ずかしくないのかっ(アメブロ規制対策用ソフト表現)」とか。いや書いてる私が恥ずかしいよ。


これが性癖か……書いてるときは気付かなかったぜ。

いや、今回そういう設定だからしょうがないっつーか、いいんだけど。




これ、単純に考えると女子にありがちなオカズ妄想的陵辱思考かと思いきや、たぶんちょっと違うんだな。


まずオカズ妄想のほうを説明すると

男性諸氏はご存じないかたも多かろうと思いますが、女子のなかには、一定数「無理矢理されちゃう」的妄想をオカズにする人がいるんですよね。結構多いです。

レディコミとか、ガールズコミックとか見ても顕著なんだけど。

一見コレは無理矢理ものに見えたりして、そこだけ考えると、「なんだ女にもレ○プ願望があるんだなっ」とかあほうな男は思うかもしれないが、実はこれ、全然違う。ぜんっぜん、ちがう。

女にとっての陵辱妄想というのは、結局のところ、「自分がどこまでも求められる」という願望に過ぎないのです。


「私がこんなにイヤがっているのに、一方的に愛されて、求められる」

「犯罪的行為を犯してまで、男たちが私の魅力に惑わされる」

「自分が何もしなくても無理矢理気持ちよくされちゃう」

とまあ、女性の陵辱妄想というのはこういうものなので、いわゆる男性が考えるようなソレとは決定的に一線を画しています。

もちろん、現実の行為とは絶対に相容れないし、だから女性がレ○プ漫画でヌイていたとしても、実際にそれをされたいわけでは決して決して決してないので、男性の皆さんは勘違いなさらぬように願いたい。どちらも不幸になりますからね。


いやあでもほんと女のエゴはこえーっつーか、ガールズコミックなんかひどいですよ。

「若くて金持ちで喧嘩も強くて壮絶な権力を持った超絶美形が私を無理矢理手篭めにする」とかですからね。

いや、せめて自分でも媚びろよそこは。なんで「泣いてイヤがる私を無理矢理犯して妻に迎える」とかなんですか。おっそろしいな!

男性からすれば、「ちょおま……どこまでしたったらええねん!」って話ですよ。

幸福は掴みにいってはならず、待っていればただどこかから齎されるもので、どこまでいっても自分はかわいそうなお姫さまでいなければいけないわけです。

なんたる社会的幸福プラス自己陶酔のコンボ。

まこと女の欲望には天井がありません、饅頭こわい。




長くなりました。


でもって私の場合の性癖だけど、これはたぶん、どちらかというと男性目線に近いのではないかと踏んでいる。

私は若い頃だいたい、「知らない人と、最初にするまで」だけが楽しかった。

性的な面を知らない相手の、秘められた部分を知りたいという好奇心。それが満たせたら、あとは別に興味がなかった。

特定のパートナーと愛を育んでしまうと性的な興味は薄れてしまって、愛情が湧くほどに性的な接触が苦痛になってしまうのです。これは前にも話した、ファザコン的な部分の問題でもありそうなんだけど。


愛と性欲がすっぱり分かれてしまっているのね。

最近は、いろいろ乗り越えたのかなんなのか、そうでもないんですけど。

随分長い間そうだったので、そこらへんがまだ根付いていて、それが結局「顔も知らない男に犯される」みたいな表現に繋がってしまうのではないか、と思わなくもなかったりして。


おお、すごい、自分のヘンタイさを正当化することに成功しました。ぱちぱちぱち。




とかいってただのM的嗜好かもしんないっすけど。というかむしろほんとうはS的目線の可能性もあるけど。笑。

とにかくそんなわけで、女の子が知らない人に無理矢理どうにかされちゃってるようなことばっかりの、「花鳥籠」です。

陵辱シーンばっかりだけど、本当は、そこにあるのは「男の身勝手な欲望」ではなく、深い女のエゴなのよっていうおはなしです。

5月発売予定。がんばってます。




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