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官能小説家、深志美由紀ブログ

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ヴァーチャルリアル

恋と喧嘩はネットの華だそうですね。



そう言えばネットにはまりたての頃、私も死ぬほど好きな人ができました。

一目その人の作品を見たときからもう心臓を鷲掴みにされるほど心が動いてしまって、交流と言ったらHPに行ったり来たり掲示板書いたり書かれたりって言うただそれだけのことなんだけどもうどうしようもなく好きで好きで、ああもう是が非でもお付き合いがしたい。と思うような。


果たしてその恋がリアルになったかどうかは置いておいて、今日は、ネットで人を好きになるというのはどういうことか、というのを考えてみます。




ネットで恋愛というとまあそれはヴァーチャルだ、と言われますよね。

リアル、つまり現実ではないから仮想なのだというわけですが、果たしてそれは本当にそうなのか?


まあアバターに恋しちゃうとか、そういうのはちょっとアレだけど。

そう言えば前は私、セカンドライフなんかもやっていて、アレたまにめちゃくちゃかっこいい人いるよなあ!

しかしアバターでカッコイイと言うのはまああくまで本人の絵心の発露でしかないわけで、ヴァーチャルな容姿に惚れてしまうというのはやっぱり「ヴァーチャル恋愛」なのかな、と思う。


もちろんその絵心に惚れちゃうっていうのはアリだと思うけど。



ちなみに私の場合、ネットで好きになるのは主に文章です。

(場合によっては、絵だったり写真だったりも、もちろんしますが)


書き言葉、詩、小説、まあなんでもいいんだけど、とにかく文章。それはまあネットであるからには一部の例外を除いてこのようにテキストで会話と自己主張が行われるわけですから当然っちゃ当然なのですが、もう、その文章のセンスが良い人を見るとガーンと殴られたように惹き付けられてしまったりするのです。


このクセは今でも結構ぬけなくて、というかお恥ずかしながら大人になった今でも変わらず、かっこいい文章を書く人のことをわりと本気で好きになっちゃったりします。一回それで「いいな」って思ったらもう、見た目は全然関係ない。背が高かろうと低かろうと痩せていようと太っていようとなんでもいい。自分でもびっくりするほど、容姿にこだわりはないんです。というかこだわらなくなっちゃうんですよね。文章さえかっこよければ!!



かっこいいってどういうことかっていうとねー


まあつまり言葉選びのセンスだな。

小難しい言葉が好きなひと、バカっぽい人、意味深長な人、まあネットの中にはいろんな人がいると思うんですが、なんだかどうもその中に私の心をすげー揺さぶる言葉を扱う人がいるわけですよ。ちょっと説明は難しい。


ただ、容姿じゃない、性格じゃない、収入やセックスのうまさなんかでもない、言葉選び、というただ一点において「いい男!」って感じの人、私はその人をわりと本気で好きになる。


これはもしかすると私が「文章」というものに異常な執着を示しているせいかもしれないですが……そういえば現実にお付き合いする男性も、どんなに見た目がかっこよくて素敵でもメールの文面が好みじゃないから嫌いになっちゃうってことよくあるなあ。


実を言うと一度目の結婚をした夫とはいわゆる出会い系サイトで知り合ったわけなんですが、その時にも、山ほどたくさんの人から来たメールの中で一番「ぐっときた」人だから会ってもいいかなって思ったんですよね。会う前は半年ぐらいメル友だったんだけど。



とにかく私は文章で人を好きになるらしい。


で、これってやっぱヴァーチャルなのかな?って考えるわけなんですが、いや、実は「内面」なんじゃない?とも思う。

文を書くということにはその人の内面が表れるんではないかな、と。



今だからこそ「ネット」「メール」に使用される文章ですが、昔だったら「手紙」なわけでしょ?

「手紙」のセンスがいい人を好きになるってあるじゃない、絶対。


で、そこでどんな言葉を選ぶか、どんなふうに文字を組み合わせるか、何を言わんとするかっていうのは書く人の内側を曝け出すことなんじゃないかと思うんですよ。


表面だけかっこつけても見透かされちゃう。

言葉尻だけ美麗に飾っても中身がなければ響かない。


美意識も誠実さも遊び心もナイーブさも大胆さも、その全てを自分で意図するよりもあからさまに表してしまうのが「文章」なのではないでしょうか。

というか、それを表現できる人を、私は素敵だと思うのかもしれない。


これって「ヴァーチャル」じゃなくてその人の「中身」に他ならないんじゃないかなと思うんですが、どうですかね?

目に見えない分、余計に純粋にその人の中身が見えるのがネットなんじゃないでしょうか。ある意味。



例えばミュージシャンなんかでもやっぱ惚れるのは「詩」に隠された「主張」だと思うし。声ももちろん大事だけども。

ちなみに今最も抱かれたいミュージシャンはマキシマムザ亮君です。あの詩は痺れる。声もいいけど。見た目もまあかっこいいけど。あの容姿であの言葉を生むってめちゃくちゃかっこいいよな!

(今気付いたけどむしろそこんとこがギャップなほうが素敵かも?)


男は収入でも容姿でもチンコの大きさでもない、中身だぜ!




ちなみに最初に書いた「凄く好きになった人」のことは今でも死ぬほど好きです。

セックスなんかしなくても恋はできるんだ。

そりゃまあ、できるにこしたことはないけどね、セックスも。


いや、だけどこれ、現実として汚い部分を見なくて良いから好きでいられるのかもしれないな。そう思うとネットは「仮想」だけではもちろんないけれども、やはり「現実」全てでもないのかもしれません。






↓小説を置いたりしている本館でございます、よかったら!


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