団鬼六賞について、ちょっと詳しく。
おはようございます。
今日は二日酔いじゃないので(笑)、昨日の続き、団鬼六賞の優秀作に選ばれました拙作「花鳥籠」について。
「悦」の抄録をご覧頂いた方には分かると思いますが、実はこの作品、官能小説としては官能が少ないというか、弱いのです。
それはもう投稿する時から自分でも気付いていて、きっと大賞はいただけないだろうな、という覚悟はあった。
言い訳になりますが、なんでかというとこの話、実は、一般の文芸の賞に応募しようとして書き始めたものなのです。そこで団鬼六賞を知り、ちょうど作品のテーマが「SM」だったのでこれ幸いとばかりに応募させて頂いたのでした……。
ちなみに、「団鬼六賞に出そう!」と決心したのが締め切りの2週間前。
それまでできていたのは原稿用紙80枚分で、応募規定は200枚以上。結局残り130枚くらいを2週間で書いたわけなのですが、もう、話の筋を書き上げることがせいいっぱいで……
それでもなんとか一応形にすることができて、官能小説かこれ、という迷いはあったのですが、でももう知るか、えいやっという気持ちで出してしまいました。
もともとの作品のテーマが「マゾヒズムと母性、女性の自立は共存し得るのか」というもので、M女のM性について自分なりに真剣に考えたものだったので、是非ともこの「団鬼六賞」という土俵にあがりたかった。
「SM」について他の誰よりも真摯で真面目な団鬼六先生の御目に触れる機会を得ることが出来たらどんなにすばらしいだろう、と思ったのでした。
お陰さまで「優秀作」という名誉を頂くことはできましたが、抄録を読んでも先生方のご意見に頷くばかりというか、結果としてはちょっとまだまだ書き足りない、腕が未熟すぎて自分の掲げたテーマへ近づけていないな、というのが結論。
もっともっと書かなければいけないな、と思います。
ちなみに一つだけ、実は選考中「この人は男女のエロが本当に書きたいのか」というようなことを言われているのですが、エロを書くのは大好きなんです、というか本当に書きたいんですよ!
ちょっと、ちょっと時間がなかったのと、もともと官能小説と言うワクで用意したプロットではなかったのでこういうことになってしまいましたが……べ、べつにBLだけが好きなわけじゃないですからねっ!
むしろBLについてもBLというかゲイというか……いやこの話は長くなるからまたにしますが(笑)、
ほんと官能について書きたいんですよ。ああでも「官能を書きたい」のか「官能について書きたい」のかがまた問題になってくるのかもしれませんね、これは……
課題は山積みです。
それにしてもこの団鬼六賞を通して大賞の花房観音さん、最終候補の瀬井隆さんとありがたくもお知り会いになることが出来たのですが、お二人とも、本当に凄い。
ブログを拝見するだけでも文章力が違うというか、もう、ほんと私なんかとは比べ物にならない実力をお持ちなのがよく分かります。文章と言うか、言葉に対する姿勢が違うというのでしょうか。プロの目線、プロの姿勢だなと。
私はあんまし、文章を書くのが得意でないのでこういうことをきちんと書くのが本当に苦手なのですが、なんというかそのような方々とこうして肩を並べることができたというのは本当に光栄だなと思います。
そしてその中にあって恐れ多くも大賞に次ぐ「優秀作」という冠を頂けたことはもう奇跡だと思う。
当然ただのラッキーなんかでいただけるようなものではございませんが、やはり信じられないくらいの幸運というか、もちろん実力だけでない、テーマやタイミングなんかがうまく重なった結果だと思います。「悦」という新しい雑誌、無双舎様の型に収まらない自由な考え方、その懐の広さに掬い上げて頂いたということだと。
よかった、本当に。
このような未熟な私の作品が選ばれたのは実力なんかではなく、「可能性」を考慮して頂けた結果なのではないかと思うので、結果に慢心することなく、もっともっと高みを目指して誠心誠意努力していきたいです。
選考委員の先生方には何度お礼を言っても足りませんが、こちらで言っても伝わるものでもないので直接お会いする機会があったら心からお礼を申し上げたいと思います。
お陰さまで来春文庫化、予定!という輝かしいチャンスもいただきました。
文庫化への道は自分でどこまで出版に耐えうるレベルへ持っていけるかと言う一点に掛かっていると思いますので、死ぬ気で頑張りたいと思います!
こっから始まりだからね!
最後に、危なっかしい私の行方を温かく見守ってくれた友達と、夫や家族と、それからこれを読んでくださっているあなたさまに、本当に感謝です。
これからも、どうかよろしく。
↓小説を置いたりしています本館でございます。よかったら!
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