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官能小説家、深志美由紀ブログ

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腹を割く。

※あんのじょう規制されたので書き直し。



初めて一人でしたのは確か、5歳くらいのときだった。

漠然と、幼稚園くらい。


親が持ってた「ちょっとオトナの漫画(非エロ)」でぐっときて始まった気がするけど、よく覚えていない。

なんかこう、足の間に心地イイ場所があるんじゃないっ?みたいな感じになって、それを何度か繰り返すうちにやがてこう、「こっ、これはっ……!」みたいな瞬間がやってきた。ような(ソフトな表現でお送りしております)。


小学生くらいのときには既に父親の買ったエロ本の隠し場所を知っていた。

ちなみにベッドとマットの間。

隠されていた場所、本の方向などもきちんと覚えて、読みふけったあとはちゃんとその通りに返して置きました。

結構写真より漫画が多くてね~

私のエロ漫画好きはたぶん、そこから始まったのだと思う。随分歳を取るまで、三次元の映像よりも漫画のほうが好きというか、興奮したもんね。

まあ写真モノもたまにはあったんだけど。

でも今思うと「週間実話」くらいのレベルの本でもそこに隠されていたので、パパったら意外と純情だったのかもしれない。笑。



今でも覚えている愉快なエピソードとしては、あるとき親の押入れを漁って一本の裏ものビデオを発見して見ていたところ(確か「ゆうれいあそび」というタイトルであった。すごく自主録りっぽかったがあれはなんだったんだろう)、テープの終わりに「ハイスクール奇面組」が録画されていて。

その頃には既に放映終了していたアニメだったんだけど。

で、ちょっと経ったときにその「ハイスクール奇面組」の再放送をたまたま姉と一緒に親の部屋(テレビが親の部屋にあったのだ)で見ていたら父親が帰宅し、絶句したあと「……なに見てるの?」。

私「奇面組だよ」 パパ「……あ、ああ、再放送か……」みたいな。笑。


父の絶句の理由に思い当たって一人愉快な思いをしました。

ごめんねっ!

実はとっくに観ちゃってたよっ!!w



まあそんなわけで、自分でオカズ(同人誌)を買えるようになるくらいまでは、随分パパのエロ本のお世話になったものです。

ありがとうパパ。ごめんね、こんなところで性癖をバラして……(絶対バレたら殺される)。




って、今はおかげ様でそれを生業にしておりますのでこんなことを明るく書いているけれど、実は、子供の頃は結構悩んでいた。

自分が、もの凄いやらしい子供なんじゃないかと思っていたのだ。

子供の頃というのは性的なものに嫌悪感もあって、自分の性欲を汚いものだと思うものでしょう。

今なら、まあそれは通過儀礼的なもので、みんなえろいこと考えてオトナになるんだよっておおらかな目で見れるけども当時はとてもそうは思えないし、正直自分はちょっとおかしいのではないかと思っていた。


まあどっちにしろちょっとヘンではあったと思うんだけど(笑)。


前にも書いたけど、しかもただのエロというよりも「コレクター」的な拘束ものとかそういうのがスキで、小学六年生のときに描いたのは「ある青年に監禁されて溺愛される少女の話」というメアリースーばりばりの漫画であった。うわあ今思い出しても恥ずかしい。ちなみにエロはなかったよ。ちゅーくらい。

まあこの妄想はその後大事に大事に温めて、「天使の庭 」というBL小説に昇華したのですが……ってしたのかよっつーね……全然変わってないじゃないかっ!性癖がっ!!


そんな、なんかヘンな、監禁とかそーゆーえろいのがスキな自分はちょっと恥ずかしい、おかしいよなと思っていた。

思春期になって恋はしたけど、好きな相手でエロ妄想は絶対にできなかった。

恋と性欲はベツモノ。っていうのはまあ、意外と、少女にはありがちなことなんじゃないかと思うのですが……(ちなみにこのジレンマを見事に描いたのが柏木ハルコさんの「いぬ」という漫画で、これは凄いオススメなので良かったら読むといいと思います)。


とにかく私の性欲の相手はいつでも、名前もない、見知らぬ人だった。

よく妄想していたのは、一糸まとわぬすがたで道を歩いたらどうなるんだろうという……夢をね、寝たら見れないかなーみたいな……。いやだなそんなょぅじょは。

それが「好きな人に抱かれるのが気持ちいい」に変化したのは大人になって随分経ってからだったなー。

まあつまり、性欲=汚い、という処女妄想から解放されるのに時間が掛かったということなのかもしれない。



だから、子供の頃えろいことで頭がいっぱいだった私は、悩んでいて、恥ずかしく、ああ、もうまともなオトナになれないんじゃないかな……とか思っていたのです。

こんなにえろいんじゃ、もう、それを仕事にするしかないっていうか、きっとそうなっちゃうんじゃないかしら。みたいな。

つまり自分は性を売り物にする女になってしまうのではないかと漠然と思っていて、怖かった。

幼い自分にその予感は、なんだかとても悲惨なものに思えたのです。


結局は、実際してみたらセックスなんか別にあんまりいいもんでもなかったし、おまけに私は太めの自分の身体にコンプレックスを持ったまま成長したので、「裸になる仕事なんかとてもできんわ」って感じになっていくんですけれども。




そうして今、私は自分の身体の代わりに、妄想を売って生業にしようとしているわけですね。

やはり今でもちょっと「普通」ではないと思うけど、幼い自分に「大丈夫だよ」って言ってあげたい。

もしかしたら私は自分で恐れていたとおりの女になったのかもしれないけれど、それでも大丈夫だよ、と。


だって私には創作があるんだもん。


自分の欲望を自覚して正面から見詰めるのは、正直言って恥ずかしいことです。

できたらなかったことにしちゃいたい。

でもその、だれしもの胸に眠る「なかったことにしちゃいたい」部分を、読む人の代わりに自分の腹を割いて見せ付けたい。


そんで「それでもいいんだよ」って言えることができたらば、恥ずかしい自分に何かの価値がもてるんじゃないかなと、そう思うのです。







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